同店は、自社の教室や出張でヨガを教えることを主たる事業としていますが、新型コロナウイルス感染症の影響で、外出自粛の要請、対面接触による感染リスクを避ける顧客の増加、出張によるヨガ教室イベントの中止などにより、業績が悪化してしまいました。
そこで、マットやウエアなどのヨガ関連商品を販売するネットショップを立ち上げることとし、その費用の一部を小規模事業者持続化補助金＜低感染リスク型ビジネス枠＞で調達することとしました。
結果として同店は、この補助金に採択されたわけですが、当コラムでは同店がその際に作成した計画書の内容から採択に結び付いた要因や、採択の可能性をより高める計画書の書き方を検討していきます。
下図は当補助金を申請する際に作成する「【様式1】経営計画および補助事業計画」の構成ですが、今回のコラムでは、赤枠部分＜補助事業計画＞「２．補助事業の内容」の書き方について見ていきます。なお、当コラムの内容は2022年3月9日時点の情報に基づいています。
1．持続化補助金＜低感染リスク型＞に採択！ネットショップ立上げ事例[補助事業の内容の書き方編]
持続化補助金＜低感染リスク型＞に採択！ネットショップ立上げ事例[補助事業の内容の書き方編]（1）フォーマットの但し書きと見出しを活用する
前述した「【様式1】経営計画および補助事業計画」のフォーマットは小規模事業者持続化補助金＜低感染リスク型ビジネス枠＞のホームページからダウンロードできますが、その中で今回見ていく＜補助事業計画＞「２．補助事業の内容」欄には以下の但し書きがあります。
※感染拡大防止のための対人接触機会の減少に資する新たなビジネスやサービス、生産プロセスの導入等の取組について、取組内容や実施体制、スケジュールを具体的に記載してください。
また、■補助事業内容（取組内容）、■必要な理由、■事業実施スケジュールと見出しも設けられています。このことから、当欄に記載するべきことは、但し書きと見出しにある、取組内容、スケジュール、但し書きにあって見出しにない実施体制、但し書きになくて見出しにある必要な理由であることが想定されます。
以外とこれら4点を漏れなく記載している計画書は多くない印象があり、同店はこれらをしっかり記載していたことが採択を引き寄せた要因として挙げられます。
持続化補助金＜低感染リスク型＞に採択！ネットショップ立上げ事例[補助事業の内容の書き方編]（2）記入サンプルの「Point」を参考にする
前述の小規模事業者持続化補助金＜低感染リスク型ビジネス枠＞のホームページ内「申請資料・様式」ページ（下図矢印①）には、「【様式１】経営計画及び補助事業計画」の記入サンプル（下図矢印②）があります。
この中の＜補助事業計画＞「２．補助事業の内容」の記載ポイントとして以下の記述があります。
この中で重視したいのは赤枠部分の「これまでの自社・他社の取り組みと異なる点、創意工夫した点、特徴など」です。これらは前述のフォーマット内、但し書きや見出しには記載が一切ありませんが、この中で「創意工夫した点、特徴」を盛り込む重要性を見ていくために、当補助金申請のルールブックである公募要領内「審査の観点」を以下に採り上げます。
この下線部分「補助事業計画の有効性」が今回見ている＜補助事業計画＞「２．補助事業の内容」を審査する観点であると判断できますが、この観点を具体的に示したものが、下図小規模事業者持続化補助金＜一般型＞公募要領の赤枠部分です。
注目したいのは、記入サンプルの「Point」には「創意工夫した点、特徴」、当公募要領下線部分には「創意工夫の特徴」と、ほぼ同義の記載があることです。このことから「創意工夫した点、特徴」もしくは「創意工夫の特徴」は記載することは、審査におけるポイントと考えられ、同店は記載がなかったものの、この対応をすることで採択される可能性は高まったと考えられます。
今回のコラムでは、持続化補助金＜低感染リスク型ビジネス枠＞に採択されてネットショップを立ち上げたヨガ教室の＜補助事業計画＞「２．補助事業の内容」から、採択を引き寄せる書き方として（1）但し書きと見出しを活用する、（2）記入サンプルの「Point」を参考にする、を述べました。
次回のコラムは、今回のコラムに引き続き＜補助事業計画＞「２．補助事業の内容」の書き方を見ていきますが、同店を採り上げた前回までのコラムは以下となります。
２．小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします。
1,000件を超える支援実績を通じて蓄積してきたノウハウを活用して、計画書作成のサポートを行い、採択の可能性を高めます。詳しくはこちらから↓↓↓
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小規模事業者持続化補助金に応募したくなる本
