同店は、自社の教室や出張でヨガを教えることを主たる事業としていますが、新型コロナウイルス感染症の影響で、外出自粛の要請、対面接触による感染リスクを避ける顧客の増加、出張によるヨガ教室イベントの中止などにより、業績が悪化してしまいました。
そこで、マットやウエアなどのヨガ関連商品を販売するネットショップを立ち上げることとし、その費用の一部を小規模事業者持続化補助金＜低感染リスク型ビジネス枠＞で調達することとしました。
結果として同店は、当補助金に採択されたわけですが、当コラムでは同店がその際に作成した計画書の内容から、採択された要因を検討し、採択の可能性を高める計画書の書き方を見ていきます。
下図は当補助金を申請する際に作成する「【様式1】経営計画および補助事業計画」の構成ですが、今回のコラムでは、前回のコラム持続化補助金＜低感染リスク型＞に採択！ネットショップ立上げ事例④でも取り上げた赤枠部分＜補助事業計画＞「２．補助事業の内容」の書き方について見ていきます。なお、当コラムの内容は2022年3月10日時点の情報に基づいています。
1．持続化補助金＜低感染リスク型＞に採択！ネットショップ立上げ事例[補助事業の内容の書き方編Part2]
持続化補助金＜低感染リスク型＞に採択！ネットショップ立上げ事例[補助事業の内容の書き方編Part2]（1）冒頭で全体像を示す
同店は、補助金を使ってネットショップを構築する他、それを早期に軌道に乗せることができるように広告や自社ホームページの改修を実施しようとしていました。このように複数の項目に補助金を使うのであれば、説明が細かくなりがちですので、冒頭に補助事業全体が把握できる端的な表現が必要と考えられます。
同店は当欄に「補助事業の内容」「必要な理由」「事業実施体制」「事業スケジュール」という4つの見出しを設けていましたが、まず「補助事業の内容」でこれら複数の補助事業で実施する内容を端的に示したことが、全体感を把握させるとともに、それに続く内容の理解を促進させたと考えられ、採択を引き寄せた要因のひとつと考えられます。
持続化補助金＜低感染リスク型＞に採択！ネットショップ立上げ事例[補助事業の内容の書き方編Part2]（2）ビジュアルに訴求する
持続化補助金＜低感染リスク型＞に採択！ネットショップ立上げ事例②でも述べた通り、文章だけの説明は、読み手の集中力を徐々に削ぐこととなり、結果として内容が伝わりにくくなるリスクがあります。興味のない長く難解な文章をひたすら読んでいると眠くなることと同じです。
そこで、ビジュアルに訴求することが重要となります。同店の場合は、ネットショップを構築するわけで、そこで販売するマットやウエアなどヨガ関連商品の画像を掲載してビジュアルに訴求していたことも採択を引き寄せた要因のひとつと考えられます。
持続化補助金＜低感染リスク型＞に採択！ネットショップ立上げ事例[補助事業の内容の書き方編Part2]（3）役割を表にする
同店は「実施体制」という見出しの下に、社内の誰が、社外の何という事業者がそれぞれどのような役割を担うのかを表形式で記載しておりました。
当補助金に申請されるための計画書には、実施体制自体の記載がないケースや、記載があっても役割が明確に示されていないケースが多い印象がありますが、同店はその対応をしたとともに、表形式で示すことで読みやすくしていたことも採択を引き寄せた要因のひとつと考えられます。
持続化補助金＜低感染リスク型＞に採択！ネットショップ立上げ事例[補助事業の内容の書き方編Part2]（4）スケジュール表を盛り込む
同店は、補助事業の実施スケジュールとして縦軸に実施事項、横軸に時間軸をとった表を作成し、いつ何を実施するのかが分かるようにして、この表を盛り込んでいたことも採択を引き寄せた要因のひとつと考えられます。
なお、実施事項は3項目、時間軸は5か月間というものでしたが、実施事項はより細かく具体的に記載することで項目数は増加し、読み手にしてみると内容が理解しやすくなることから採択の可能性を高めることが可能になった印象があります。
今回のコラムでは、持続化補助金＜低感染リスク型ビジネス枠＞に採択されてネットショップを立ち上げたヨガ教室の＜補助事業計画＞「２．補助事業の内容」から、採択を引き寄せる書き方として（1）冒頭で全体像を示す、（2）ビジュアルに訴求する、（3）役割を表にする、（4）スケジュール表を盛り込む、を述べました。
次回のコラムは、＜補助事業計画＞「３．補助事業の効果」の書き方を見ていきますが、同店を採り上げた前回までのコラムは以下となります。
２．小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします。
1,000件を超える支援実績を通じて蓄積してきたノウハウを活用して、計画書作成のサポートを行い、採択の可能性を高めます。詳しくはこちらから↓↓↓
３．メルマガ会員様募集中
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４．電子書籍のご案内（2021年3月22日発行）
小規模事業者持続化補助金に応募したくなる本
