これまで以下のコラムで小規模事業者持続化補助金の対象経費について見てきましたが、補助金はその支払い方法にも注意する必要があります。
ルールに則った経費の支払いがなされていないと、せっかく当補助金に採択されても、補助金が交付されないリスクが発生してしまいます。
今回のコラムでは、下記サイトからダウンロードできる「ガイドブック」「公募要領」を参考にしながら、当補助金の対象経費を支払う場合の留意点について見ていきます。なお、詳しい内容は「公募要領」で直接確認されることをお勧めします。
どちらのサイトを自社は利用するべきかという点については、小規模事業者持続化補助金とは？初めて申請する方のためのコラム①を参考にしてください。なお、当コラムの内容は2022年5月17日時点での情報に基づいています。
１．小規模事業者持続化補助金とは？ Part8[経費の支払方法編]
小規模事業者持続化補助金とは？Part8[経費の支払方法編]（1）支払いは交付決定通知書受領後
当補助金に採択されると、採択者としてネットで事業者名と補助事業名が公表されます。また事務局からは採択結果の通知が来ますが、これはあくまでも計画書が採択されたことを意味しており、補助金の交付額はまだ決定しておりません。これが決定すると交付決定通知書が届きます。
採択結果の通知と同時に交付決定通知書が届く場合もありますが、計画書の内容によっては、交付決定通知書を出す前に資料の提出を求められる場合もあります。このことは、申請した経費がすべて補助対象経費として認められないケースがあるということです。そして、交付決定通知書を受領してから経費を支払う必要があります。
よって、採択されたことを受けて即経費の支払いをしてしまうと、補助金が交付されないケースもありますので、交付決定通知書の受領を確認することが必要です。
小規模事業者持続化補助金とは？Part8[経費の支払方法編]（2）支払い期限は補助対象期間内
前述のように、当補助金制度では交付決定がなされてから支払いをする必要がありますが、支払期限は補助事業期間内になっています。この補助事業期間は、第8回の持続化補助金であれば2023年2月28日と定められており、交付決定から概ね半年程度となっているようです。
よって、チラシの新聞折込を実施したい事業者が広報費を使う補助事業を第8回の持続化補助金で申請し、採択された場合に、補助事業期間である2023年2月28日までにチラシの新聞折込をしたとしても、支払いが同日までに終わっていないと補助金が交付されないリスクがあります。
このことは、仮にクレジットカードで支払った場合に、引き落としが補助事業期間内に済んでいないと、やはり補助金が交付されないリスクが発生するということになります。
小規模事業者持続化補助金とは？Part8[経費の支払方法編]（3）支払いは原則銀行振り込み
領収書の日付を本来の日付と違う日へ改ざんすることを防ぐために、経費の支払いは原則として銀行振り込みが指定されています。
ここで「原則」としているのは、採択された事業者が補助対象経費を支払う取引先が、現金決済やクレジット決済しか受け付けないケースもあるためです。ただし、1取引が税抜10万円超の場合は現金での支払いは認められておりません。
今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金を理解していただくために、対象経費の支払い方法に関する内容として（1）支払いは交付決定通知書受領後、（2）支払い期限は補助対象期間内、（3）支払いは原則銀行振り込み、を述べました。
次回のコラムでは、初めて持続化補助金を申請する方のために、特別枠の概要とポイントについて見ていきます。なお、小規模事業者持続化補助金について基礎的な内容を解説した当コラムのバックナンバーは以下となりますのでご参考まで。
２．当コラムの解説動画
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