同店は地方都市に立地する飲食店であり、飲食スペースの隣に複数人が宿泊できるスペースを備えています。コロナ禍で顧客が激減してしまったことから、この宿泊スペースを家族単位で貸し出そうと考え、その告知にかかる費用の一部を小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】で調達することとし、応募した結果、採択されました。
下図は、当補助金へ応募する際に提出する「【様式1】経営計画および補助事業計画」の構成ですが、今回のコラムでは持続化補助金【低感染リスク型】の採択で宿泊事業を行う飲食店の事例①に引き続き、同店が記載した<経営計画>「2.新型コロナウイルス感染症の影響・既に取り組んでいる対策」から採択のポイントを見ていきます。なお、当コラムの内容は2021年12月17日時点の情報に基づいています。
1. 持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】採択のポイント(新型コロナウイルス感染症の影響・既に取り組んでいる対策編)
(1)「影響」と「対策」を切り分けて記載する
当欄のタイトルは「新型コロナウイルス感染症の影響・既に取り組んでいる対策」であり、「影響」と「対策」の記載が求められています。ですが、これをまとめて記載しようとすると、内容が冗長になりがちで、読み手に伝わりにくくなるリスクが高まってしまいます。
同社は、当欄の内容を「影響」と「対策」に切り分け、整理・整頓をして記載したことが採択を引き寄せた要因のひとつとして考えられます。
(2)「影響」を数値で記載する
同社は「新型コロナウイルス感染症の影響」として売上高の低下を記載しておりました。この場合、単に「売上高が低下した」と記載するのではなく、下図にようにいつの売上高がいつと比べてどの程度低下したのか、また比較する売上高と比較される売上高を記載することで、影響の大きさが把握できます。
このように影響の大きさを数値で表し、また読みやすくなるように一覧表としてまとめたことも、同店が採択を引き寄せた要因のひとつと考えられます。
(3)「対策」を補助事業と関連付ける
同店は「既に取り組んでいる対策」として、宿泊事業を中止していることを記載しておりました。これは、コロナ前において友人同士など複数の方が相部屋で使用していたことから、ソーシャルディスタンスがとりにくく、感染リスクが高いという背景がありました。
ですが、今回の補助事業においては、赤の他人が相部屋を利用するのではなく、丸々一棟を家族連れなどの顧客に貸し出すことで、感染リスクを低下させることに取組もうとしています。
このように補助事業を行うことで、現在取り組んでいる対策を変えることができ、それが販路開拓に繋がるというストーリーの布石として「既に取り組んでいる対策」を記載したことも、同店が採択を引き寄せた要因のひとつと考えられます。
今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金【低感染リスク型ビジネス枠】の<経営計画>「2.新型コロナウイルス感染症の影響・既に取り組んでいる対策」から、採択の可能性を高めるポイントとして、(1) 「影響」と「対策」を切り分けて記載する、(2) 数値で「影響」を記載する、(3)「対策」を補助事業と関連付ける、を挙げました。
次回のコラムでは、今回に引き続き同店が記載した<補助事業計画>「2.補助事業の内容」から採択のポイントを見ていきます。
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