「強みって言われてもねえ…」小規模事業者持続化補助金に申請するべく計画書作成の相談に来られたある経営者は「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」に何を書くべきかという段になり、独り言のように呟きました。
下図は当補助金のルールブックである「公募要領」内「審査の観点」の「書面審査」欄ですが、下線部分に「自社の製品・サービスや自社の強みも適切に把握しているか。」という記載があります。
よって、自社の強みを適切に把握し、記載出来ないと採択は遠のいてしまうことが想定されます。そこで今回のコラムでは前回同様、以下のサイトからダウンロードできるカラオケ店の計画書記載例を用いて「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の書き方におけるポイントを2022年6月1日現在の情報に基づいて見ていきます。
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なお、今回見ていく「3.自社の提供する商品・サービスの強み」の記載例は以下となっています。
1.採択可能性UP!持続化補助金<経営計画>カラオケ店記載例のポイントPart3
採択可能性UP!持続化補助金<経営計画>カラオケ店記載例のポイントPart3(1)具体的に記載する
当記載例には「アルバイトを含む店舗スタッフの高いサービス力(接客応対、店舗清掃など)」という記載があります。このポイントは「高いサービス力」という記載に留めず、「アルバイトを含む」と記載して特定のスタッフだけでなく全スタッフが高いサービス力を有していることを述べている点です。
また、高いサービス力とは具体的にどういうことなのかという点について「接客応対」「店舗清掃」と説明を加えている点もポイントとして挙げられます。このように具体的にどのような点が優れているのかを示すことで、強みの説得力向上が期待できます。
採択可能性UP!持続化補助金<経営計画>カラオケ店記載例のポイントPart3(2)好ましい結果の要因を記載する
当記載例では「○○駅徒歩3分の立地を活用した夜間の集客」という記載もあります。この「夜間の集客」が優れているということはあくまでも結果であり、それをもたらす要因が強みと言えます。そこで、夜間の集客力が高い理由を「○○駅徒歩3分の立地」と記載し、なぜ集客力が高いのかを示している点もポイントと言えるでしょう。
「顧客から好評である」という内容を強みとして記載するケースが散見されますが、それをもたらした要因は、会社が高い頻度で従業員研修を行ったからスタッフのコミュニケーション力が高いためかもしれませんし、現状に満足しない組織風土があるから高い品質を実現できているためかもしれません。このように「なぜ好評なのか」という好ましい結果をもたらした要因が強みと言えます。
採択可能性UP!持続化補助金<経営計画>カラオケ店記載例のポイントPart3(3)人材の強みを記載する
企業経営において活用する経営資源は、人・物・金・情報とされます。よってこれら経営資源の量や質が競合他社より優れており、顧客から評価されていれば強みと言えます。この経営資源は規模の大きい企業ほど量も多く質も高いとされます。
また、事業規模が小さくなればなるほど、経営資源のうち、人的資源が事業経営に果たすウエイトが高くなると言えます。よって、小規模事業者を対象とした当補助金において、今回見ている「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」には、経営者やスタッフといった人的資源の強みを中心に記載することが有効と考えられます。
具体的には、経歴・ノウハウ・スキル・顧客との関係性などが挙げられますが、当記載例においても「アルバイトを含む店舗スタッフの高いサービス力(接客応対、店舗清掃など)」というスキルを人的資源の強みとして記載しています。
今回のコラムでは、小規模事業者持続化補助金の申請時に作成する<経営計画>「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の書き方におけるポイントとして、(1)具体的に記載する、(2)好ましい結果の要因を記載する、(3)人材の強みを記載する、を述べました。
次回のコラムでは、当記載例の<経営計画>「4.経営方針・目標と今後のプラン」を見ていきます。
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