経営革新計画の承認制度は、新規事業の計画(経営革新計画)を都道府県に審査していただき、一定レベルの内容であると認められると承認を得ることができ、弊社ではこれを補助金応募に活用することをお勧めしています。
また、承認を得ると都道府県知事の名前が入った承認書がお手元に届くので、マスコミ対策で活用することをお勧めしています。具体的な方策は経営革新計画でマスコミを活用する3つのステップを参考にして下さい。
その他にも日本政策金融公庫の特別利率による融資制度、信用保証制度の特例などが利用できますが、今回のコラムは、その経営革新計画の承認を取得した居酒屋の事例です。
女将さんとパートタイマー数名で運営するこぢんまりとしたその店舗は、新型コロナウイルスの影響で客足が落ちてしまいました。そこで、何とか業績を回復させたいという想いで経営革新計画の作成に取り組むこととし、弊社がそのご支援を行った結果、承認取得に至りました。
以下は経営革新計画の構成ですが、今回のコラムでは下図赤枠部分「設備投資計画」について述べていきます。
実のところ、同店は設備投資は計画していませんでしたので、当欄は「特になし」という一文で済ませたわけですが、それでは身も蓋もないので、一般論的にどのように書くべきかを以下で述べていきます。
1.設備投資計画の書き方
(1)言葉を定義する
設備投資とは何かという言葉の定義をしないと、出費するもの全てを当欄に盛り込みたくなってしまい、収集がつかなくなるリスクを高めます。弊社では、ここでいう設備投資を「減価償却費が発生する出費」と捉えています。
後のコラムで詳しく見ていきますが、経営革新計画の承認を得る条件として「付加価値額の伸び率」があります。この付加価値額は、営業利益と人件費と減価償却費の合計です。よって、減価償却の増加分はしっかり把握しておく必要があります。
(2)「いつ、何に、いくらで」を記載する
いつ投資するのか、何に投資するのか、いくらで投資するのか、を記載します。いつ投資するのかが分かれば、増加する減価償却費をいつから見込むべきかが分かります。何にいくらで投資するのかが分かれば、増加する減価償却費を算出する際に用いる耐用年数が分かりますから、計画に盛り込むべき増加する減価償却費が分かります。
数値計画を作成する際に減価償却費は別枠で考える必要がありますので、ここで「いつ、何に、いくらで」を明確にして、増加する減価償却費を把握しておくと、計画書の作成が後々楽になるでしょう。
(3)資金調達方法を記載する
投資はお金が絡みますので、その資金をどのように調達するのかを示します。多くは内部留保か借入金ですが、補助金を活用して設備投資をするケースもあります。しかし、採択が決まっていればまだしも、そうでなければ投資計画の実現性に疑問符がついてしまうことになります。
補助金を獲得するために経営革新計画を策定するケースは多々ありますが、投資計画の資金調達方法として補助金の採択を前提にすることは、弊社ではお勧めしておりません。
このようにして「販売計画」に関する補足説明を記載しましたが、当項目よりも前の項目の書き方については以下のリンクを参考にして下さい。なお、次回は「雇用計画」を見ていきます。
2.経営革新計画の承認取得をサポートします
弊社の150件を超える経営革新計画の支援実績を通じて蓄積してきたノウハウを活用して、計画作成のサポートを行います。詳しくはこちらから↓↓↓
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