経営革新計画の承認制度は、新規事業の計画(経営革新計画)を都道府県に審査していただき、一定レベルの完成度が認められると承認を得ることができ、弊社ではこれを補助金応募に活用することをお勧めしています。
また、承認を得ると都道府県知事の名前が入った承認書が届くので、これをマスコミ対策で活用することもお勧めしています。具体的な方策は経営革新計画でマスコミを活用する3つのステップを参考にして下さい。
その他にも日本政策金融公庫の特別利率による融資制度、信用保証制度の特例などが利用できますが、今回のコラムは、その経営革新計画の承認を取得した居酒屋の事例です。
女将さんとパートタイマー数名で運営するこぢんまりとしたその店舗は、新型コロナウイルスの影響で客足が落ちてしまいました。そこで、何とか業績を回復させたいという想いで経営革新計画の作成に取り組むこととし、弊社がそのご支援を行った結果、承認取得に至りました。
以下は経営革新計画の構成ですが、今回のコラムでは下図赤枠部分「組織体制」について述べていきます。
1.組織体制の書き方
(1)一定規模の場合は組織図を作成する
同店の場合は、代表とパートタイマー合計3名での体制で事業を推進していくため、その旨を文章で記載しました。ですが、一定規模の事業規模の場合は、文章で記載すると冗長になることが想定されることから、組織図を作成します。
また、ワードやパワーポイントで経営革新計画を作成する際にはSmartArt(スマートアート)を活用すると作成の負荷は軽いもので済むでしょう。
(2)ビフォーアフターを明確にする
現在の組織体制と経営革新計画が終了した際の組織体制を記載しますが、経営革新計画終了時の組織体制は、当然「雇用計画」が正確に反映された結果であることが必要です。その上で、経営革新前と後ではどの点が異なっているのかを記載します。具体的には、部門の創設や人数の増加が考えられますので、その旨を記載します。
(3)その体制を構築するポイントを記載する
同店の場合は、人材の数は増加させませんが、入れ替えは行っていきます。よって、理想の組織体制を構築するには、採用がポイントとなります。そこで、採用面接をどのように行っていくのかを記載しました。
雇用ジャーナリストの海老原嗣生氏によると、応募者とその職場風土の相性があっているかどうかを判断するためには、以下に挙げる評価軸が一致しているかどうかを見極める必要があると述べています。そこで同店では、これらを採用面接時に見極めるために採用面接で投げかける質問を記載しました。
- 判断の基軸は、情を重視するのか/理屈を重視するのか(同店は「情」重視)
- 評価の基軸は、行動を重視するのか/思考を重視するのか(同店は「思考」重視)
- 周囲との関係性は、協調を重視するのか/競争を重視するのか(同店は「協調」重視)
- 発想の方向性は、伝統を重視するのか/革新を重視するのか(同店は「伝統」重視)
- 仕事は、スピードを重視するのか/緻密さを重視するのか(同店は「緻密」重視の社風)
このようにして「組織体制」に関する補足説明を記載しましたが、当項目よりも前の項目の書き方については以下のリンクを参考にして下さい。なお、次回は「教育研修計画」を見ていきます。
2.経営革新計画の承認取得をサポートします
弊社の150件を超える経営革新計画の支援実績を通じて蓄積してきたノウハウを活用して、計画作成のサポートを行います。詳しくはこちらから↓↓↓
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