経営革新計画の承認を取得した飲食店の事例⑦

経営革新計画

 経営革新計画の承認制度は、新規事業の計画(経営革新計画)を都道府県に審査していただき、一定レベルの内容であると認められると承認を得ることができ、弊社ではこれを補助金応募に活用することをお勧めしています。

 また、承認を得ると都道府県知事の名前が入った承認書がお手元に届くので、マスコミ対策で活用することをお勧めしています。具体的な方策は経営革新計画でマスコミを活用する3つのステップを参考にして下さい。

 その他にも日本政策金融公庫の特別利率による融資制度、信用保証制度の特例などが利用できますが、今回のコラムは、その経営革新計画の承認を取得した居酒屋の事例です。

 女将さんとパートタイマー数名で運営するこぢんまりとしたその店舗は、新型コロナウイルスの影響で客足が落ちてしまいました。そこで、何とか業績を回復させたいという想いで経営革新計画の作成に取り組むこととし、弊社がそのご支援を行った結果、承認取得に至りました。

 以下は経営革新計画の構成ですが、今回のコラムでは下図赤枠部分「新規事業の内容」の書き方について述べていきます。

1.「新規事業の内容」の書き方

(1)一文で内容が分かるようにする

 まずは、立案した新規事業の内容を端的に示します。ここをダラダラと長く書いてしまうと何をしたいのか分かりにくくなってしまいますので、同店の場合は概ね以下の内容を記載しました。

 ●●県の郷土料理を前面に出したメニュー展開により、新型コロナウイルスで地方の実家に帰省できない方々に癒やしの場を提供していく。また、同店代表の○年に及ぶ介護事業に携わった経験を活かし、高齢者やその予備軍にとって利便性が高いサービスを提供していく。

 まずは、このように新規事業の概要を端的に示した上で、それ以降で具体的な郷土料理のメニューや、利便性の高いサービスに関する詳しい説明を述べました。

(2)図を用いる

 同店は、前述の新規事業に加えてインターネットを用いて、集客を図ることとしました。具体的には、ブログとSNSによる情報発信です。よって、郷土料理のメニュー化→介護系サービスの提供→ブログによる情報発信→SNSによる情報発信、という流れを図表化し、それぞれの内容を説明しました。

 ビジネスモデルを図表化することは、ビジュアルに訴求することになり、読み手が理解しやすくなることを意味します。

(3)ドメインを明確にする

 ドメインとは事業領域とも呼ばれ「誰に」「何を」「どのように」事業展開するのかを示します。「誰に」はターゲットを、「何を」は顧客ニーズを、「どのように」は差別的優位性に該当します。

 同店の場合は、郷土料理と介護系サービスの提供が新規事業ですので、それぞれのドメインを記載していただきました。具体的には、以下の内容となります。

 このようにして「新規事業の内容」を記載しましたが、当項目よりも前の項目の書き方については以下のリンクを参考にして下さい。次回は「新規事業の内容」に関する補足説明を見ていきます。

経営革新計画の承認を取得した飲食店の事例⑥
経営革新計画の承認を取得した飲食店の事例⑤
経営革新計画の承認を取得した飲食店の事例④
経営革新計画の承認を取得した飲食店の事例③
経営革新計画の承認を取得した飲食店の事例②
経営革新計画の承認を取得した飲食店の事例①

2.経営革新計画の承認取得をサポートします

 弊社の150件を超える経営革新計画の支援実績を通じて蓄積してきたノウハウを活用して、計画作成のサポートを行います。詳しくはこちらから↓↓↓

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