ネット通販へ進出するリスク
ネット通販に押され、業績が厳しくなった多くのロードサイド店舗は、ネット通販に進出しようとします。ここで注意しなければならないのは、ネット通販はあくまでも副業である、ということです。本業は店頭販売であることを忘れてはいけません。
なぜなら、多くのロードサイド店舗はネット通販に関するノウハウの蓄積が少ないからです。また、新市場に進出するということは、競合もそれだけ増え、それらに打ち勝つためには多大な労力が伴います。
安易にネット通販に進出し、あわよくば収益の柱にしようとすると、店頭販売が疎かになり、ネット通販も店頭販売も共倒れになるリスクを伴います。本業が厳しいのであれば、本業の立て直しを図ることが、本質的な解決策となります。
リピーターを増やす
店頭販売を強化するには、①新規顧客の来店を増やす、②既存顧客の来店回数を増やす、という2つの方向性があります。
①の方策は、こちらのコラムで示したように、イベントやセールなどの告知活動を広く行うことが一般的です。
これに対して、②の方策は「また来たくなる仕組み」を作り上げることが重要です。やり方にもよりますが、顧客を1回来店させるためにかかる費用負担は、①より②の方が軽くて済みます。
再来店する理由を与える
あるロードサイド店は、店頭でニュースレターを月に1度配布します。これは、店頭でのみ配布します。内容は、今月の店長からのご挨拶、今月のお買い得品、専門家ならではの情報提供、顧客の写真、切り取り線付きのクーポン券が印刷されています。
ポイントは、顧客の写真です。顧客が店舗で買い物をし、会計を済ませたら、店舗スタッフが「お客様のスマホで今日のお買い物の記念写真を撮りましょうか」と声を掛けます。特に親子連れの方は喜びます。
顧客のスマホで顧客の写真を撮ったら、スタッフは「お客様の写真、来月発行する当店のニュースレターにぜひ掲載したいです。当店のデジカメでも撮って良いですか?」と声を掛けます。応じてくださった顧客の写真を撮り終えたら「来月のニュースレター、楽しみにしていてくださいね。ニュースレターだけ取りに来ていただいても結構ですから」と言いながら、お見送りをします。
顧客としては、自分の写真が載ったニュースレターに興味津々となり、翌月来店する可能性が高まります。そして、実際にニュースレターを取りに来店されるということは、商品を購入する確率がゼロではなくなる、ということになります。
昨日のコラムで顧客の購買理由を取り上げました。それと同じで、顧客に来店する理由を与えることのできる店舗こそ、リピーターが増えるのです。
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