「暇だ…」「かれこれ1時間、お客さんの来店がない…」「昔は混雑していたのに…」
ネット通販の普及、大型ショッピングセンターの進出、コンビニエンスストアの充実など、ロードサイド店舗を取り巻く環境は厳しさを増しています。さらに今年の10月には消費税率が8%から10%に引上げされることが予定されています。
ロードサイド店舗は、お客様が来店されなければ、売上が見込めませんから、このような状況の中でも、集客力を維持・向上していく必要があります。旧態依然の間違った方法で集客しようとしても、効果は見込みにくいわけで、今回のコラムでは、ロードサイド店舗の正しい集客力向上策について見ていきます。
価格訴求型集客の限界
先日、弊社のある埼玉県から福島県に出張で仕事をしに行きました。仕事を終え、新幹線の発車時刻まで時間が空いたものですから、駅構内の土産物店内をウロウロしていたところ、以下のお酒を見つけました。
ウルトラマンの生みの親である円谷英二氏の出身は福島県であり、それにちなんだ商品なわけですが、世代的にこの手の商品に弱い私は、これを買おうと思いました。値段は1,542円。そこで商品を手にレジへ、とはならないのが今の消費者です。
今の消費者は、スマートフォンに内蔵されている価格ドットコムのアプリを立ち上げます。するとバーコードを撮影するためのカメラが起動します。その商品のバーコードを撮影すると以下のように、価格ドットコム内の同じ商品が価格、店名とともに表示されます。
上から2段目の「リカーショップヤフー二本松店」が1,371円と安く販売していることが分かります。しかし、送料700円がかかりますので、私は福島駅構内の土産物店で買うことにしました。
自店が安値販売していることを訴求して集客力を向上させようとするロードサイド店舗がありますが、今や、スマートフォンで消費者が価格情報を収集できる時代になり、価格訴求型の集客には限界が見えてきました。そこで集客力を向上させるには、次に示すように、価格以外の差別的優位性を示す必要があります。
新規顧客を集め、固定化している事例
あるスポーツ用品店では、集客力を向上させるために毎月イベントを行っています。具体的には、バットスイングのスピード測定会、プロテイン試飲会、的当て大会、自分で行う足つぼマッサージ講習会、インソールお試し会、足底測定会、ポジション別グラブのオーダー会、ストレッチ講習会、といった形です。
このようにして集客し、イベントを実施したら、その後に再来店したくなるように、ニュースレターを配布します。このニュースレターには、店長のご挨拶、スポーツ用品店ならではの専門性を活かしたコラム、次回のイベント情報、「今月のお客様」というコーナーにお買い上げいただいた商品とお客様の写真、そして次回来店時に使用できるクーポン券がついています。
このスポーツ用品店では、価格訴求以外の手法で顧客を集め、再来店に繋げており、集客力を高めています。ロードサイド店舗が集客力を向上させるためにやってはいけないこととして価格訴求での集客が挙げられます。それ以外の方法で集客力を維持・向上させるには、モノを安く提供するのではなく、体験を提供することが重要と言えるでしょう。
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