今回のコラムは、小規模事業者持続化補助金に採択されるために「様式3」の「Ⅱ.経費明細表」について、その書き方について見ていきます。下図は当補助金で申請する際に提出する各様式の項目一覧です。赤丸で囲まれた部分が今回のコラムで解説する部分です。
この「経費明細表」ですが、下図のように、表の横軸には「経費区分」「内容・必要理由」「経費内訳(単価×回数)」「補助対象経費(税抜・税込)」の4項目があり、それぞれについて見ていきます。
経費区分
この欄に入るのは、①機械装置等費、②広報費、③展示会等出展費、④旅費、⑤開発費、⑥資料購入費、⑦ 雑役務費、⑧借料、⑨専門家謝金、⑩専門家旅費、⑪設備処分費、⑫委託費、⑬外注費、のいずれかであり、この通りに記入する必要があります。
よくあるのは、丸囲み数字が抜けているケース、記入者自身で費目名を変えてしまうケースです。例えば「②広報費」と書くべきところを「広告宣伝費」としたり、「⑬外注費」とするべきところを「店舗改装費」としたりしているケースです。
また、見積書を取り寄せて詳しく書くことは、以下に示した公募要領P53「審査の観点」に対応することとなり、採択される可能性を高めます。
【④積算の透明・適切性 ◇事業費の計上・積算が正確・明確で、事業実施に必要なものとなっているか。】
具体的には、「②広報費」として「ホームページ制作」とまとめて書くのではなく、見積書に沿って、「ホームページ企画構成費」「ホームページデザイン基本料」「ページ制作費」と「②広報費」の行を3つ設けて書くと良いでしょう。
内容・必要理由
この欄については【内容】のみが記載されており、【必要理由】が記載されていないケースが多く見受けられます。上記の例であれば、以下のように記載すると良いでしょう。
【内容】ホームページ企画構成費 【必要理由】ホームページ全体の整合性をとるため。
【内容】ホームページデザイン基本料 【必要理由】高いデザイン性のホームページを作成するため。
【内容】ページ制作費(10ページ分) 【必要理由】ページごとに訴求内容を分け、訴求力を高めるため。
経費内訳(単価×回数)
この欄でのポイントは、「単価×回数」という記載です。上記の例であれば、以下のように記載することとなります。
ホームページ企画構成費 130,000円×1
ホームページデザイン基本料 100,000円×1
ページ制作費(10ページ) 10,000円×10
これまで見てきた中で多かったのは、回数、個数が「1」の場合に、それを省略しているケースですので気を付けたいところです。
補助対象経費(税抜・税込)
この欄では「税抜」「税込」のどちらかを丸で囲む必要があります。消費税を納税している事業者は、補助金で税金まで補填しませんので、「税抜」を丸で囲み、その金額を記入します。これに対して、消費税が免税の事業者は、消費税を扱うという概念がありませんので、消費税を補填するしないという議論の俎上に乗りません。よって「税込」を丸で囲み、その金額を記入します。
今回のコラムでは、「様式3」の「Ⅱ.経費明細表」について見てきました。次回では、「様式3」の「Ⅲ.資金調達方法」について見ていきます。
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