ガソリンスタンドはブログ記事のネタをどう探すべきか

インターネットの活用

ブログ活用の意義

 ガソリンスタンドはじめ、リアル店舗を持つ事業者は、商圏人口が減少する中、売上の確保に苦しむケースが多く、事業規模が小さければ小さいほどその傾向は強いようです。

 商圏人口が減少する中で、売上を維持・拡大する方策のひとつに、商圏を広げて商圏人口を維持・拡大するというものがありますが、商圏を広げるとそれだけ広い地域に販促活動を行う必要があり、これを紙媒体で行うと費用が嵩みます。

 そこで、インターネットの活用という方向性が考えられます。これも費用を掛けないで行うとなると、ブログで日々、有益な情報発信をすることにより、同店をアピールし、集客に繋げるという方策が考えられます。

 ところがブログ記事として何を書いたらいいのか分からない、という声をよく耳にします。そこで、今回のコラムでは、ガソリンスタンドはブログ記事のネタをどう探すべきか見ていきます。

自店を利用するメリットを洗い出す

 今回ご紹介するのは、マンダラチャートを活用する手法です。例として、架空のフルサービスのガソリンスタンドを取り上げて、下図のマンダラチャートを作ってみます(クリックすると拡大します)。

 まず、図の中央黄色部分に「当店を利用すると…」を置き、その周囲8つの灰色マスに自店を利用することで顧客が得られるメリットを書きます。

 図の例ですと中央に置いた当店を利用するメリットは、
 1.自分で給油しなくていい
 2.車の相談ができる
 3.早く車検が終わる
 4.気軽に空気圧点検を頼める
 5.タイヤを安く買える
 6.キャッシュレスで決済できる
 7.きれいなトイレで用を足せる
 8.喫煙室でタバコが吸える、の8つです。

自店のメリットを欲する人を洗い出す

 次に、今見てきた8つのメリットそれぞれをさらなる外枠の灰色マスに置き、そのメリットを欲する方がどのような人なのかを白マスに記入します。図の左上では「1.自分で給油しなくていい」というメリットを欲する人はどのような人なのかを白マスに記入しました。

 図の例では、
 ①寒い思いをしたくない人
 ②自分の給油に不安を感じる人
 ③給油中にトイレに行きたい人
 ④給油中に電話に行きたい人
 ⑤給油中に缶コーヒーを飲みたい人
 ⑥手を汚したくない人
 ⑦車内のごみを捨ててほしい人
 ⑧給油キャップが外れなくて困りたくない人、との8つを挙げました。

 すると「ガソリンスタンドで寒い思いをしたくない人」向けにブログの記事を書くことができます。例えば、冬場のセルフサービスのガソリンスタンドでは、ドライバーが車外に出て給油しなければならず、車内と車外の温度差が大きいとヒートショックのような症状が発生するリスクがあり、ヒートショックというのはどういうものなのかを説明し、ぜひフルサービスの当店をご利用いただきたいという内容が訴求できます。

 「自分の給油に不安を感じる人」向けでしたら、例えば、セルフサービスの給油でガソリンを溢れさせたらどうしようといった不安は当然あるわけで、給油ノズルの満タンストッパー装置の構造や、それが効かない場合の説明などをブログに書き、自店のスタッフはそれを心得ているので、安心してほしいことが訴求できます。

 このようにして、それぞれのメリットを欲する人を設定していき、すべての白マスが埋まれば64個のネタが生まれることとなります。

 誰に向けて書いたのか分からないブログを目にすることがありますが、ガソリンスタンドのブログ記事のネタを探す方策として、「自店を利用するメリット」と「そのメリットを欲する人」それぞれを明確にして、誰に向けて書いたのかを明確にすることも一つの方策ですので、是非ご活用ください。

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